舌の記憶。

家族にごはんをつくるとき、あらかじめ、うすく味を付けておくことが多いです。
基本的に薄味嗜好なのですが、たまに濃い味の料理もほしくなるようで。
そういうときは、調味料を足してもらうことにしています。

わたしは、生まれが青森なこともあり、味付けは塩辛い&甘辛いに慣れています。
学生時、修学旅行で宿泊した宿でたべたごはん(ちなみに東京)は、当時の自分にとっては食べれたものではなかった。
東京に住んで、東京の味に慣れ、他の地方の料理を旅先や都内で食することが増え、濃い味がなんとなく苦手になりました。
とは言っても、たまに食したくなるのが生まれ故郷の味。
結婚して、こちらに移り住んでから、祖母や叔母、母に食べさせてもらった料理を、記憶とGoogleさんにたよって,再現することも多くなりました。

それは、娘にも青森の味をおぼえさせたい、というのもあります。
舌の記憶は、思った以上に鮮明です。
すこし過剰きみにおぼえているのかもしれませんが、作った料理が思ったとおりにできなかった場合の「コレじゃない!」感がすごいのです。

結婚前の4年半は、東京に住んでいましたが、ほぼ料理をしていませんでした。
ほぼ外食かコンビニの毎日。
そんな生活をしていたけれど、今は自分で作るごはんの方が好きです。
外食はとびきりおいしいところで。
コンビニは多忙なときくらいでいい。(娘にはコンビニ食品は基本的に一切あげません。)

両親は、自分たち兄弟に、手作りのごはんを中心にたべさせてたと話していました。
おやつも手作り、マヨネーズやドレッシングも手作り。
そういう環境で育ったせいか、ごはんをつくるとき、ひとつだけはこだわる。

「だしをしっかりとること。」

調味料を使う量がグンと減るし、素材そのものの味が際立つ。
味のぶれもなくなるし、なにより、からだにもよい。

舌の記憶を育てていくことは、今はまだちいさい娘が、将来料理する際にきっと役立つ。
そうおもいつつ、日々、ごはんをつくっています。