親として。
タイに住んでいる、ある夫婦のドキュメンタリーを見た。
その夫婦には2歳のこどもがいた。
いた、と過去形なのは、とある難病で既に亡くなったから。
夫妻はこどもを当然ながら愛していた。
こどもの病状がよくなるようにできる限りの治療を行った。
一時は立ち上がれるまでに回復した。
しかし運命とは残酷なもので、病状は一転、悪化する。
夫婦は、ある決断をする。
それは、子どもの脳を半永久的に冷凍保存する、というものだった。
倫理観はさておき、その子は、深い愛情に包まれているなと思った。
自分に置き換えてみると、きっと悩み苦しむだろう。
しかし、こどものためにできるかぎりのことはするだろう。
カラダは滅びても、精神はこの世界にきっと存在している。
関わった人たちの中に、記憶の片隅として残されている限り、忘れ去られない限り、それはこの世に存在していることと同じだと思うから。
自分が親になってみて、実感すること。
- こどもを優先するようになった
- 自分を育ててくれた両親の偉大さ
この2つに尽きる。
「ワガママを言ってごめん。
東京に行かせてくれてありがとう。
今、近くにいれなくてごめん。」
ぼくが今、両親に対してそう思うように、このこもきっと、ボクら両親にいろんな感情をと行動を呼び起こすんだろうな。
そんな時が来るのが楽しみなようで不安なようで、待ち遠しい。
それが、親として考える時間がどんどん増えてきたなかで思うこと。
ただ。
自分自身の仕事やキャリアを考える余裕をなくすることだけは避けたい。
ぼく自身のことを考えていきつつ、こどもにとって暮らしやすい環境を保っていきたい。