灯台下暗し

keis

記憶は、人物を忘れていくとき、顔と声のどちらを先に消去するのか。
願うならば両方同時に失っていってほしい。
顔は覚えているのにどんな声か判らなくなるのは嫌だ。
が、実際、声から先に忘れていくものなんだよ。
記憶の糸は擦れかけていて、再生させようとも、上手く響かない。

*
ずっと引っかかっていたことがあった。
何故過去を羨むのか、ということ。
答えはすぐそこにあったのに、どうして今まで気付かなかったのかな。
日々の暮らしの中で、キッカケすら見失っていた。

近づいては怖がって、また遠ざかる。
そんな繰り返しはしたくない、流石に寂しすぎる。

だから、もう、躊躇はしない。
悶々としたマイニチにサヨナラをする。